高い競走能力

俗に菊花賞は「最も強い馬が勝つ」といわれています。確かに3歳戦では最長の3000mを勝つためには、高い競走能力すなわち優れたスピードと淀の坂越えを克服するスタミナ、そしてそれに加えてホームストレッチでのスタンドからの大歓声に動じない精神力、それらを兼備しなければならないのです。

ですから、同じクラシック競走でも春の皐月賞やダービーとは全くカテゴリーの違うレースと菊花賞はいえるでしょう。そのため三冠確実といわれた幾多の名馬が淀の直線で夢破れていきました。

3冠馬は日本競馬史上わずか6頭(セントライト、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト)しかおらず、まさに伝説の名馬であります。近年は女傑の称号にふさわしい超一流牝馬が数多く誕生しています。菊花賞にも過去クリフジ、スウヰイスー、カネケヤキ、ダンスパートナーと最強クラスの牝馬が挑戦しています(制したのはクリフジのみで、なんと変則3冠を達成)。もっとも近年は牝馬路線の整備により菊花賞へ挑戦するメリットは無くなりつつあります。

また昨今のスピード競馬の隆盛と天皇賞(秋)の3歳馬開放により、長距離適正のない有力馬が無理して菊花賞に出走せず、天皇賞へ進んでしまうことも増えてきています。これにより菊花賞出走馬の質がかつて程ハイレベルではなくなりつつあり、菊花賞の意義も薄くなっています。そしてそれが本命不在を助長し、荒れる菊花賞の一因となっていると考えられます。

2011年9月13日

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